覚えられない人必見の暗記術【現存天守徹底比較編】城郭検定対策

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「公式ガイドブックを暗記する」に「+α」でできる暗記術、
グルーピングして比較する暗記方法を紹介していきます。

次の現存天守のうちで、○○な城はどれか。

城郭検定の過去問を一度でも見たことがある人なら、
このような問題を見たことがあると思います。

選択肢のうちの3つを覚えていれば自然と答えられるわけですが、
選択肢の城の所在地が近かったり、見た目が似ている場合に悩む事もあると思います。

今回は第一弾という事で、城郭検定対策の中でも基本中の基本、
現存12天守を徹底比較し、3級~準1級程度の問題も交えながら紹介していきます。

本記事の後半には一覧をまとめた画像や過去問を掲載しておくので、
城郭検定対策にぜひ役立ててください。

この記事がおすすめな人

・城郭検定3級以上に挑戦しようとしている人
・公式ガイドブックを読んだだけでは頭に入ってこない人
・覚えたつもりでも選択肢を見ると迷ってしまう人


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視覚で覚える【表】

文化財史跡区分、所在地、別名、別名の由来

現存12天守比較-1

まずは基本的なデータです。

12城のうち国宝に指定されているのは松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城の5城です。

これは絶対に覚えましょう。

所在地は、四国にある城が4城で、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城です。
北陸には1城のみで、丸岡城です。東北も弘前城のみですね。

次に別名ですが、覚えるのが苦手な人由来と一緒に覚えるのがおすすめです。

外観のヒントにもなる事もありますし、もちろん出題歴もあります。

問1.姫路城は別名「白鷺城」として有名だが、城名と別名の組み合わせで、間違いはどれか。
①岡山城-烏城
②和歌山城-虎伏城
③彦根城-金亀城
④犬山城-川霧城
(解答解説は次の項目)

城地、縄張り

現存12天守比較ー2

城地種類に関して覚える事は、
松本城が唯一の平城、備中松山城が唯一の山城というところです。

縄張りは、姫路城と丸亀城が渦郭式松江城が輪郭式
弘前城、松本城、宇和島城が梯郭式です。

正確には松本城は輪郭式と梯郭式の併用です。

問1の解答 ④犬山城-川霧城
犬山城の別名は白帝城ですから、これさえ覚えていれば他の3城の別名を覚えていなくても解答できます。

天守の構造

現存12天守比較-3

松本城は連結複合式外観は層塔型ですが内部の構造は望楼型となっています。

また松本城がややこしくしてきていますが、逆にそれはそれで覚えやすい、
ということでやはり、〇〇式〇〇型までは最低でも全て覚えましょう。

詳しく見ていくと、姫路城と松山城が連立式です。
覚え方としては犬山彦根と、松江備中松山に挟まって姫路城です。
姫路城上下2城は複合式です。

このように絵として記憶できるのもこの覚え方のメリットですから、
表ごと頭に入れてしまうのが楽かもしれません。

もちろん実際に行ってみたり写真を覚えられればそれでもOKです。

次に望楼型or層塔型ですが、これは後述の天守の築城年代とも関わってきます。
覚えるポイントは松本~備中松山まで望楼型、飛んで高知城も望楼型です。

先ほども書きましたが、松本城は外観は層塔型ですが内部の構造は望楼型です。

次に階層ですが、五重、四重、二重は2城ずつで他は三重です。
特に五重の天守、松本城と姫路城は必ず覚えてください。

地下二階も犬山城の1城だけで覚えやすいですし、実際城郭検定に出題されたこともあります。

それから丸亀城や弘前城の天守は天守台用となった三重櫓です。
独立式の層塔型と言われるとなんとなく想像がつきますね。

ではそう見ていくと、独立式層塔型三重三階なのにもともと天守として建てられたのは
宇和島城1城のみです。

ちなみに城郭検定では、階を問う時は基本的には地下を含めず出題されます

逆に地下を含めて出題する場合はその旨がきちんと問題に明記されている為、
まずは地上階を覚えていきましょう。

問2.望楼型天守で外観の屋根の重数と内部の階が一致するのは、広島城天守など少数である。次の中で重・階が一致しているのはどれか。
①松江城
②彦根城
③岡山城
④高知城
(解答解説は次の項目)

現存天守の築城年代、廻廊高欄の有無、窓

現存12天守比較ー4

ここで必ず覚えたいポイントは、松山城は一番新しいというところです。

築城年代は正直そこまで細かく覚える必要はないと思います。

というのも、数年前まで最古の天守とされていた丸岡城が、
近年の調査によって最古ではないと結論付けられた事例があります。


古い城の築城年代には諸説あるのが通常ですし、
大天守と付属する小天守で築城年代が異なるなんて事もよくあります。

なのでざっくりと松山城、弘前城、高知城は新しいほうで、
松本、犬山城、彦根城、姫路城、松江城あたりは古い程度に抑えておけば
ある程度並び替え問題にも対応できると思います。

追記となります。
令和3年、愛知県犬山市教育委員会の発表によると、年輪年代法による年代測定調査によって犬山城の築城は1585~1590年頃のもので、現存する最古の天守であることが科学的に分かった、と発表しました。

ところで、松本城は外観は層塔型のようにみえる望楼型でしたね。

つまり先ほどざっくりと古いに分類した、
松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城は全て望楼型
です。

望楼型は層塔型より古い形式というのは知っている人も多いと思います。


では築城年代では新しいに分類したのに望楼型高知城はというと、復古式と呼ばれるタイプです。

江戸時代中期以降の建築なのに、望楼型で、下見板張を張っていたり、
廻廊高欄を付けた古風な外観をもつ天守がこの復古式に当てはまります。

ついでに廻廊高欄も比較していきます。


時代の変化によって、望楼型でデザイン重視の城から、
層塔型のコスパに優れ、築城にかかる時間を減らしたシンプルなタイプが主流になっていきます。

なぜ層塔型がコスパに優れているのか、江戸時代以降に増えたのか、その辺りについては
層塔型考案者である藤堂高虎の記事で少し解説しています。

廻廊高欄は一種の飾りのようなものですから、望楼型につけられがちという事で覚えてしまいましょう。

例外として覚えなければいけないのは、以下3城です。
松本城・・・外観は層塔型みたいだし、ないほうがスッキリしてます。
備中松山城・・・山の上にあって風とか強そうなので廻廊高欄はなし。
松山城・・・徳川家にゆかりのある葵が瓦に使われているぐらいなので、きっと派手にしたかったんですね。

ちなみにこれは覚えやすいように言っているだけで、適当です。

続いて、さらに欲張って窓もかじっておきます。

花頭窓もまた格式高い窓ということで、見た目を派手にしたい時にもってこいです。
というわけでやはり望楼型の天守に多い。

ただしこれは1城1城まわって確認したわけではないので、
もしかしたら他の天守にもあるかも。なんとなく程度に見てください。

望楼型で古風な外観なのに丸岡城には花頭窓がありません。
高知城もたぶん花頭窓なしです。

ちなみに犬山城の天守にある花頭窓は窓としては機能しておらず、完全に飾りです。

最後に、城郭検定に出題歴はなさそうですが、覚えやすいので開き戸も見ておきます。
開き戸といっても出入口ではなく窓の戸の事です。

格子窓だけでは雨も風も入り放題ですから、戸がついているわけですが、
大体は突上戸つきあげど引戸ひきどで、開き戸があるのは弘前城、犬山城、高知城のみです。

問3.現存天守で一番新しい天守は次のうちどれか。
①高知城
②松山城
③備中松山城
④弘前城
(解答解説は次の項目)

問2の解答 ②彦根城

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現存シリーズ

現存12天守比較-4-2

表がそれなりに見づらいので文章にしてみます。

大手門 弘前城 丸亀城 高知城
→現存する大手門は12天守以外だと、大阪城、小諸城、二条城、福岡城にしかありません。

本丸御殿 高知城
→本丸御殿が現存するの城は高知城以外と川越城のみになります。

三重櫓 弘前城(丑寅櫓、辰巳櫓、未申櫓) 彦根城(西の丸三重櫓)
→全国に12基の三重櫓がありますが、3基の三重櫓があるのは弘前城のみです。

馬屋 彦根城のみ

天守雛形 宇和島城 松江城 
→現存する雛形は全部で5城8基です。
(松江城天守雛形、宇和島城天守雛形、延岡城二重櫓模型、延岡城三重櫓模型、大洲城天守雛形、小田原城天守模型3基)

木型の立体模型 丸亀城の『丸亀城木図』のみ

登り石垣 彦根城 松山城

表or文章どちらでもご自身で覚えやすいと思う方を見てください。

どれも全国的に見ても現存例が少ないもので、過去にも絡んだ問題が出題されています。
城郭検定対策としては全て覚えておきたいところです。

問3の解答 ②松山城


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まとめ

現存12天守比較まとめ



こちらの表はクリックで拡大できますので、
保存していただいても構いませんし、印刷して書きこんだり使いやすいように利用してください。

犬山城の天守築城年が未修正の状態となっております。

各城の写真と比較しながら見るのも良いと思います。

まだまだ抑えたいポイントはたくさんありますが、
それは今後個別記事でお伝えしていきたいと思います。

今回は基本の現存12天守を比較してみました。

今後も「〇大〇〇城」や「~~な天守〇選」などなど
グルーピングして紹介していこうと思います。

この方法はある程度勉強した後に知識を定着させる際に有効ですが、
城郭検定対策にはやはり個別の城を掘り下げる事が欠かせません。

当サイトでは個別記事ごとにも城郭検定対策のポイントをまとめていますので、
そちらもぜひご覧ください。

城郭検定対策見本

過去問

最後に現存12天守に関連する、城郭検定の過去問を10問用意しました。
どれも本記事内の知識で解答できるものとなっています。

Q1.犬山城は別名「白帝城」というが、命名者は誰か。
①徳川家光
②徳川義直
荻生徂徠
④新井白石

Q2.現存12天守のうち、最も標高が高い場所にある城はどれか。
①備中松山城
②丸亀城
③松山城
④犬山城

Q3.岡山城は天守の外壁に黒い下見板張が張られ、その色から別名「烏城」として有名だが、城の別名で間違いはどれか。
①姫路城-白鷺城
②犬山城-白帝城
③彦根城-舞鶴城
④竹田城-虎臥城

Q4.次の現存12天守のうち高欄のない天守を持つのはどの城か。
①松山城
②宇和島城
③高知城
④丸岡城

Q5.現存12天守はほとんど平山城だが、ただ一つの平城はどれか。
①丸岡城
②松本城
③彦根城
④姫路城

Q6.次の天守で花頭窓がない城はどれか。
①姫路城
②丸岡城
③犬山城
④松江城

Q7.天守と大手門(追手門)の両方が現存していない城郭はどれか。
①弘前城
②松山城
③丸亀城
④高知城

Q8.四国にある城で現存天守に含まれないのはどれか。
①丸亀城
②今治城
③宇和島城
④高知城

Q9.東北の城で 3 基の櫓と 5 つの門が現存している城はどれか。
①久保田城
②仙台城
③会津若松城
④弘前城

Q10.犬山城は天守最上階から地下階を含めると何階になるか。
①四階
②六階
③三階
④五階

解答

1.③荻生徂徠
2.①備中松山城
3.③彦根城-舞鶴城
4.①松山城
5.②松本城
6.②丸岡城
7.②松山城
8.②今治城
9.④弘前城
10.②六階

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