日本三大水城、湖城、平城、平山城、山城一覧【城郭検定対策】三大〇〇解説

日本三大山城 日本三大水城 日本三大平山城 日本三大平城 日本三大湖城 城郭検定対策関連
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前回は現存12天守を比較して覚える暗記法をご紹介しました。

城郭検定の対策としては日本100名城や続日本100名城を中心に勉強している人も多いと思いますが、


日本三大〇〇のうちの一つで~

といった出題形式の問題の対策として、

今回は立地別に三大城郭をご紹介していきます。

詳しい解説は個々の記事もご覧ください。


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日本三大水城

日本三大水城比較表

高松城

豊臣秀吉の武将、生駒正親によって1588年に築かれました。

瀬戸内海の海水を引き込んだ海城で、三重櫓の月見櫓、艮櫓が現存している他、
直接海に向けて開く水手御門は全国唯一の現存例
として注目されています。

披雲閣庭園は国指定名勝に指定されています。

現存はしていませんが、松平頼重によって改築された天守は
南蛮造(唐造)の三重四階地下一階のものでした。

現在は天守台のみ残っています。

今治城

徳川家康の家臣となっていた藤堂高虎によって、
1602年、瀬戸内海に面する砂地に築城
されました。

高松城同様、堀には海水が引き込まれています。

高虎が考案し、徳川時代のスタンダードとなった層塔型天守ですが、
今治城は日本初の層塔型天守といわれています。

その後解体された天守は、丹波亀山城の天守となりました。

現在は昭和55年に建てられた鉄筋コンクリート造の五重六階の望楼型天守が建っています。

中津城

1588年に黒田孝高(官兵衛)が着工しましたが、その後10年未完となっていました。
その後関ヶ原の戦いを経て細川忠興が入封し、大修築し完成
します。
また一国一城令でも忠興の働きかけにより破却を免れています。

中津城の立地は中津川のデルタ地帯(三角州)を利用した造りとなっています。

合計二十二基の櫓と八棟の城門、六ヵ所の虎口が設けられていましたが、
天守は築城当時は建てられていません。

昭和39年には、本丸上段の北東隅櫓跡に模擬天守が築かれました。

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日本三大湖城

日本三大湖城一覧

高島城

日根野高吉が1592年頃から7年かけて諏訪湖畔に築城しました。

諏訪の浮城などと呼ばれ、三重の天守が築かれました。

現在は古写真を元に復元された天守や櫓門、隅櫓が建っています。
当時の屋根は寒冷地対策として杮葺きであったそうです。


江戸時代初めには、諏訪湖の干拓が行われ、水城の面影は失われています。

膳所城ぜぜじょう

徳川家康の命によって東海道の押さえとして大津城を廃し、
琵琶湖に突き出した土地に築かれました。

大津城、坂本城、瀬田城と並び、琵琶湖の浮城の一つに数えられます。

江戸幕府としては天下普請の第一号の城となります。
縄張りは藤堂高虎によるもの
で、四重四階の天守が築かれました。

明治時代には天守以下の建物が解体・移築され、
膳所神社や周辺の神社に移築された門は現存しています。

現在は完全に本丸跡が陸続きとなっており、模擬門が造られています。

松江城

儒学者、医師、軍学者として活躍した小瀬甫庵おぜほあんの縄張りによって、
宍道湖しんじこ畔亀田山に築かれました。

現存の天守は、いたるところに石落としや狭間、石打棚などの防御機能が備えられています。

大手門は江戸城や大阪城に匹敵するほどの巨大な枡形となっていて、
現在は石垣のみが残っています。

城の周りを囲む堀川は宍道湖とつながっていて、薄い塩水(汽水域)です。

現在北の丸には神社、三の丸には県庁が建っています。

また江戸時代制作の天守雛形が残っている城の一つです。

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日本三大平城

日本三大平城一覧

松本城

戦国時代に、信濃守護家小笠原氏が林城を築城し、
その支城の一つとして深志城が築城されたのが前身とされています。

徳川家康の関東移封に伴い、石川数正が入城し、石川数正とその子・康長が、
天守を始め、城郭・城下町を整備しました。

1854年の安政東海地震では、本丸と三の丸の櫓、大手門の塀が被害を受けた他、
天守や太鼓門、本丸の裏門などが大破したとされています。

現存天守の築城年には諸説ありますが、
1591年~1615年頃の間に大天守が築かれたとされており、
乾小天守、渡櫓、大天守、辰巳附櫓、月見櫓から成る天守は
現存12天守のうちの一つです。

他には御金蔵として造られた土蔵が現存しています。

二条城

徳川家康が京都の儀礼施設として築城し、
1603年には征夷大将軍拝賀の儀礼を行いました。

1611年には家康と豊臣秀頼が会見を行い、
二条城会見と呼ばれています。

三代将軍・家光の頃に後水尾天皇行幸に際して改修され、
本丸御殿や天守が築かれました。

天守は寛延3年(1705)に落雷で焼失し、現在は天守台のみ残っています。

最後の将軍・慶喜が大政奉還を宣言した二の丸御殿は、
全国でも珍しい現存御殿の一つ
です。

城内には大手門、櫓、唐門などが現存する他、
二の丸庭園は特別名勝に指定されています。

平成6年には「古都京都の文化財」の一つとして、世界文化遺産にも登録されています。

広島城

毛利輝元が太田川の三角州に築城しました。

島普請と言われたこの工事は10年ほどかかったとされています。

福島正則が無断修築によって1619年には改易されました。

望楼型の大天守に小天守を連ねた天守は、原爆によって失われました。
また、櫓数は二重櫓が35基、平櫓が10基、多聞櫓が11基で、
日本最大級の76基あったと言われていますが、こちらも原爆で全て失われました。

昭和26年には広島国体開催に合わせて仮設の木造模擬天守が建てられ、
現在の天守は1958年(昭和33年)に広島復興大博覧会が開催された際に外観復元されたものです。

日本三大平山城

日本三大平山城

※和歌山城、姫路城、松山城を日本三大連立式平山城とするものもあります。

津山城

関ヶ原の戦いで功績を上げた森忠政によって1604年に築城が開始されました。

総石垣で3段、もしくは4段で造られた曲輪は一二三段と呼ばれています。

平成17年には築城400年を記念して備中櫓が再建されていますが、
天守は再建されず、天守台のみ残っています。

姫路城

南北朝時代に赤松貞範が築城したのが始まりといわれ、
羽柴秀吉が三重の天守を築いて姫路城と称しました。

徳川時代には、池田輝政によって五重六階地下一階の大天守と三基の小天守を結んだ
天守群や多くの櫓・門が築かれました。

その後本多忠政が西の丸を増築しています。

現存する国宝の天守の他、登録されている重要文化財は74件にもなります。

松山城

1602年に関ヶ原の戦いの戦功により伊予を与えられた加藤喜明が築城をはじめました。

しかし加藤氏の時代には完成せず、蒲生氏を経て松平氏の時代に完成しました。

天守は一度焼失するも、安政元年(1854)に再建され、現存しています。

隠門や戸無門など建築様式や目的によって名付けられた門が特徴的です。
現存する建物は天守の他にも多数残されていて、合計21棟が重要文化財に指定されています。

中でも現存する望楼型の二重櫓の野原櫓や二ノ丸から本丸にかけて残る登り石垣は、
非常に珍しい遺構です。

日本三大山城

日本三大山城一覧

岩村城

はっきりとした築城時期が判明していないものの、
1504~1521年頃には遠山氏の居城として築かれていたとみられています。

江戸時代には丹羽氏や松平氏が城主となりました。

雛壇状に築かれた6段の石垣が特徴的で、各曲輪には石垣が巡らされ、
櫓や多門櫓が立ち並んでいたと考えられています。

山麓部の居館群は明治14年に焼失しましたが、
平成2年には藩主邸の太鼓櫓や表御門が再建されています。

また八幡曲輪の本殿は八幡神社に、不明門は妙法寺に、土岐門が徳祥寺に移築されています。

苗木城、兼山城と並び岐阜の三山城とも言われています。

高取城

吉野山系の標高583mの山頂に南北朝時代に築かれたのが起源とされています。

一時廃城となっていましたが筒井順慶によって復興後、
本多太郎左衛門(利久)・利朝親子によって近世城郭へと整備
されました。

高石垣や三重の天守、27基もの櫓が設けられ、幕末には天誅組の攻撃を退けた堅固な城ですが、
廃城後には建造物の多くが払い下げられ、明治年間には自然倒壊、取り壊しによって
城内の全ての建物が失われたとされています。

また山城には珍しく水堀が造られた事も特徴的です。

備中松山城

秋庭重信が1240年に臥牛山に築いたのがはじまりとされています。

江戸時代になり、小堀正次・政一親子が修築、
1681年~84年の天和年間に水谷勝宗によって大改修が行われ、近世山城となりました。

縄張りは4つの峰にまたがり、天守は標高430mの小松山の本丸に建ち、
現存する天守の中では唯一の山城です。

平成9年には五の平櫓、六の平櫓、本丸南御門が再建されました。

まとめ

いかがでしたか?

ほとんどの城が日本100名城や続日本100名城に選定されていて、
ご存じの方も多かったかと思います。

しかし膳所城はどちらにも選定されていない城のわりに、
天下普請で造られた城、藤堂高虎による縄張り、浮城など抑えておきたいポイントも多い城です。

当ブログでは城郭検定の為の比較記事の他、
個別の城の記事にも過去問から城郭検定のポイントをまとめていますので、
そちらもご覧ください^^

城郭検定対策見本


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